城南・早良・西区、糸島地区
コロナ禍により福大生の需要が減少
城南区七隈エリアは福岡大学の影響で学生向けアパートの需要が多く、人口の6割を占めていますが、コロナの影響で学生の需要が減少しています。
今春の賃貸市場は、コロナ禍で問合わせも含め驚くほど入居希望者が減少しました。2月の日曜日に来店がゼロと、今まではあり得ないことが起こったといいます。コロナが終息しても地下鉄延伸の影響で福大生のひとり暮らしは減ると予想しています。
今宿では物件に動きなく、空室なし
西区今宿では、事前にインターネットで調べたうえで来店する入居希望者が増え、来店成約率は上がったものの、全体的には移動が少ないといいます。
新築物件の賃料は高くなっており今宿のバイパス沿い2LDKが8万円(昔は6.3万円+共益費)。古い物件は割安感があって決まりやすく、既存1R(25㎡)は4万円、新築は5万円で供給されています。
九大留学生のコロナ入国制限で留学生入居が大幅な減少
入国制限以前(平成30年)は、九州大学伊都キャンパスには、約2500名以上の留学生が在籍していましたが、コロナ禍により、同大学の留学生が入国制限の対象となり入国できず、学生向け賃貸住宅の需要が大幅に減少しました。また、県外から九大へ入学する学生へのアプローチができず、入居希望者が一気に減りました。
食事付き学生専用大型賃貸マンションは動きが好調
留学生の居住斡旋では苦戦する一方、九大生を対象とした食事付き学生専用の賃貸マンションは好調な動きを見せています。
九大周辺の賃貸アパートは需給バランスが折返し時期を迎え、新築や築浅の物件が多く、築年数が20年を超える物件や大学からの距離が遠い物件は選ばれにくくなっています。
増える糸島移住に関する全国各地からの問い合わせ
コロナ禍を機にこの2年の間、全国各地から糸島地区への居住地に関する問い合わせが増えていますが、行政の対応が追い付かず、開発できる土地が少ないため、需要の割には供給が圧倒的に少ない状況です。
地元内での住み替えに苦戦「引越難民」の増加
糸島市前原では、移住希望者のトライアル移住として賃貸を利用するケースが多く、圧倒的な需要に追いつかず、地元内での住み替えに苦戦する「引越難民」が増えているといいます。また、テレワークの普及に後押しされ、田舎暮らしへの関心の高まりから問い合わせが増加している一方で、法人の転勤などの移動は少なかったようです。
成約率の高い物件は、シングルの場合、広さより賃料を重視するミニマリストが増えているそうです。1LDKよりも1Rで賃料がお手頃な物件にニーズがあります。高齢者は、JR駅近くの利便性を好む層と豊かな自然と共生する暮らしを求める層と二極化しています。
間取り別の賃料相場ですが、1R〜1DKが3〜5万円。2DK〜2LDKが5〜9万円。3DKが5〜8万円。3LDK〜が7〜12万円です。